最高裁で建材メーカーの連帯責任確定

京都1陣最高裁決定 建材メーカー8社の共同不法行為確定

 1月28日、最高裁判所第1小法廷は、関西建設アスベスト京都1陣訴訟について、国と建材メーカー8社の上告を棄却・不受理と決定し、京都1陣の被害者原告25名中、24名の勝利が確定しました。

 国の責任について、東京1陣に続いて、京都1陣でも一人親方を含む原告勝利が確定しました。

 さらに、建材メーカーの共同不法行為責任を認めた大阪高裁判決が確定し、販売シェアの多い主要な建材メーカー8社の賠償責任が確定しました。

 一方、大阪高裁では救済されていた屋根工1名について、最高裁は、国・建材メーカーの上告を受理し3月22日に弁論が開かれることが決まりました。

≪京都1陣訴訟で賠償責任が確定した建材メーカー8社≫

A&Aマテリアル、太平洋セメント、ニチアス、日鉄ケミカル&マテリアル、大建工業、ノザワ、MMK、日本バルカー

大阪1陣最高裁決定 建材メーカー7社 国の責任2分の1を認める

2月22日、最高裁第一小法廷は、関西建設アスベスト大阪1陣訴訟について、国と建材メーカー7社の上告を棄却・不受理と決定しました。大阪1陣の被害者原告19人中、17人の勝利が確定しました。

 国との関係では、国の申し立てはすべて不受理となり、大阪高裁で勝利した一人親方を含む17人の勝利が確定したことに加え、国の責任割合を2分の1、製造禁止の規制権限不行使の違法を認めた大阪高裁判決が確定しました。この決定は、今後の国との協議や交渉、2陣以降の裁判所との関係でも今後に大いに役立つものです。

 また、大阪高裁では敗訴していた解体工1人について、国に対する原告の上告が受理され逆転勝利の展望が開けました。

企業側の上告受理申し立てに対して、積水化学(外装材)の上告受理申し立てが受理され、それ以外の7社はすべて不受理となりました。

 弁論は4月19日に開かれます。

≪大阪1陣訴訟で賠償責任が確定した建材メーカー7社≫

A&AM、神島化学工業、大建工業、ニチアス、日東紡績、ノザワ、MMK