アスベストによる悪性中皮腫はほとんどの場合発見から数か月で死に至ります。肺がんや石綿肺なども多くの仲間が激しい痛みや苦しみの中で死を迎えます。

国は、アスベスト粉じん曝露による発がん性などの危険を知っていながら、建材にアスベストを使用することを推奨してきました。しかし、建設従事者にはその危険性を周知せず対策もとらないままに放置してきました。

国と産業界が経済成長と企業利益を最優先した結果、今その被害は製造企業の労働者、建設労働者などに被害が爆発的に広がっています。

アスベストは安くて耐火性に優れた「奇跡の鉱物」として、約1000万トンが輸入され最大でその9割が、吹付けや建材に混ぜて使用されてきました。アスベスト含有建材は2006年まで製造販売が続けられ、多くは今なお私たちの身近に残っています。

そのため、アスベスト被害は現在と将来にもわたる問題です。建物の解体・改修時に建設従事者や近隣住民が被害を受け、阪神淡路大震災では災害復旧に関わった作業員やボランティアにも、アスベスト曝露による被害が発生しています。東日本大震災でも大量のアスベストが飛散し、今後アスベスト被害が多発することが危惧されています。 アスベスト被害の全面的な救済と根絶をめざす、建設アスベスト訴訟に勝利するためには、これを支持する大きな世論をつくるために、国に加えて地方自治体や地方議員からの賛同、そして多くの市民とともにつくる新たな運動の広がりが必要です。

一刻も早い被害者の救済と、被害根絶のための全面的なアスベスト対策を国と企業の責任で実施せる上で、建設アスベスト訴訟は重要な社会的意義を持つ裁判闘争となっています。この闘いをさらに大きく広げ、解決させるために、「建設アスベスト訴訟を支援する神奈川の会」を立ち上げるました。現在107団体・個人が加盟・賛同してアスベスト被害の救済と根絶のために取り組んでいます。

連絡先 横浜市神奈川区神奈川2-19-3(建設労連内)
    k-sien@kensetu-asbestos.jp