建材メーカーに勝利和解 東京1陣・2陣訴訟

謝罪と賠償を認めさせる画期的成果

8月7日東京高裁で、全国最大規模の東京1陣・東京2陣訴訟において、被告17社と原告合計351名(被災者単位、以下同じ)との間で和解が成立しました。

提訴以来17年「謝れ、償え、なくせ、アスベスト被害」をスローガンに全国でたたかい、ついに企業の謝罪と賠償を実現する画期的な成果を勝ち取りました。

一方、東京1陣訴訟の改修解体作業の原告32名、東京2陣訴訟の改修解体作業及び屋外作業の原告14名については、和解ではなく、今後、判決が言い渡されます。解体作業や屋外作業の企業責任を否定した最高裁の不当判決をくつがえすたたかいをすすめます。

8月8日には、大阪建設アスベスト2・3陣訴訟でも被告12社と原告73名の和解が成立しました。

全国の訴訟にも解決の展望開く

和解成立の意義は、被告建材メーカー7社が、石綿含有建材の製造販売について警告表示義務違反及び共同不法行為責任を認めて、謝罪と賠償に応じたことです。

和解対象となった原告らに対して「石綿含有建材の製造販売に際し適切な警告表示を怠ったことにより石綿関連疾患による甚大な被害を生じさせたことについて深くお詫びする」と表明したこと(和解条項3項)、さらに共同不法行為責任を認められなかった被告建材メーカー(積水化学工業を除く。)も含めて石綿関連疾を原因として亡くなられた被災者への弔意と療養中の被災者に対しての心よりのお見舞いする意を表明したこと(和解条項2項)です。

また、東京高等裁判所が和解文書の前文で「現在継続中の同種訴訟を含めた関連する事案において、双方が今後とも引き続き、早期解決に向けた真摯な努力を継続することを強く期待する」と表明したことは、今後、全国の関連訴訟の「早期の全体解決」を促進するものです。

 裁判闘争を強めて解体・屋外の救済を

屋外作業者と改修解体作業者については最高裁判決が建材メーカーの注意義務を認めないという誤った判決を下しています。解体・屋外の原告は、引き続き、最高裁判決の誤りを是正するために本事件及び他の地裁や高裁での取り組みを強めていきます。

給付金法を改正させ企業参加の補償基金に

国の建設アスベスト給付金制度により、2025年7月時点で8500名を超える被害者に国から給付金が支払われています。しかし、この給付金は国の責任負担部分に限定され、企業責任の部分は訴訟による争いが続いています。

今回の和解成立を契機にして、私たちは、あらためて、石綿建材を製造販売した建材メーカーが被害への寄与の程度に応じて賠償金を負担するために建材メーカーに建設アスベスト補償基金への拠出を義務づけ、全ての建設アスベスト被害者が裁判によらず早期救済を可能とする建設アスベスト給付金法の改正を強く求めて運動をすすめます。